私の姉は、中学卒業後
公立の商業高校に進学しました。
姉の主張は、一貫して
「もう勉強したくない」でした。
それに対して、
私は、幼い時から
不安が大きく、安定志向で
自分に自信がないため
結婚できるかも分からないし・・
だから、中学生の時点で
手に職があれば生きていける。
そういう考え方で
国家資格である建築士の資格を取りたい。
そんな感じでした。
■進学校?工業高校?
建築士になりたい
その話を聞いた父は、
それだったら、
工業高校にいけばいいじゃないか。
私は、その言葉を聞いたとき
ワクワクした気持ちになりました。
それに対して、見栄っ張りの母は、
工業高校よりレベルの高い
進学校に行きなさいと言いました。
夢なんて変わるものだし
とりあえず、進学校に進めば
その後、また考えたら良いじゃないというのが
母の主張でした。
■喜ぶ母
その後、私は、進学校に合格。
そのとき、これまで
私に対して、喜んだ姿など見せたことのなかった母が
初めて喜んでいる姿を感じました。
自分の思いより
周りの期待に答えると喜ばれるんだ。
そう思った瞬間でした。
■進学校
進学校に進学すると
周りは、全て大学に進学するために
動いています。
姉が通った商業高校のように、
就職の斡旋(あっせん)は
一切なく、当たり前のように
みんな大学に行くために教育されます。
極たまに、公務員の試験も一緒に受けて
高卒で働く人もいたけど
一般企業に行く人は、まずいませんでした。
■奨学金
その後、私は、自宅から通える
私立の工学部建築学科に進学。
(私の県には、ここしか建築学科がなかった)
入学式も終え、
これから楽しい大学ライフが始まろうとしていた時
母から、普通に
「奨学金を借りてね」と言われました。
大学の学費って、
年間100万円とか。
それが支払えないから
奨学金を借りてとのこと。
私は、奨学金を借りないといけないほど
我が家には、お金がなかったのだと
初めて知ったときでした。
(もっと早く教えてほしかった)
■まとめ<今思うこと>
今思えば、借金をしないと
大学に通えないって、
中学生の時に知っていたら、
工業高校を選んでいたのに・・
それに、18歳から22歳という
吸収がめっちゃ大きい時に
あんなに、関係のないバイトに明け暮れて・・
もし、18歳に戻れるなら
建築の現場で、みっちり色々教えてもらったほうが
良かったのにな。
結局、大学を卒業して
奨学金を返済しながら
大手の住宅メーカーに勤めた私は
頭でっかちの、企業の歯車の1つのコマでしかなかった。
そして、もはや今では
建築の世界から離れて
全く違うことをやっているし。
私の教訓は、親の希望じゃなくて
自分の希望を優先させたら良かった。
だって、結局、親は責任なんて
とってくれないし、
自分の人生に責任をとれるのは
最終的には自分だから。