蒼井優さん主演の百万円と苦虫女という映画をご存知でしょうか。
2008年の映画なので、私は、結婚して間もない頃に
一人で見ました。
「百万円貯まったら、この家を出て行きます!」
このフレーズが、とても印象的な映画です。
21歳、短大卒のOL、蒼井優さんが演じる鈴子は、
百万円貯まったら、まず、実家を出ていきます。
その時の荷物は、スーツケースひとつだけ。
そして、新しい土地で、アルバイトをして、
また百万円貯まったら、また新しい土地に引っ越しをします。
その時の荷物も、スーツケースひとつだけ。
その中で、恋愛をしていくのですが、
私が、印象的だったのは、百万円貯まったら、
スーツケースひとつで、旅をするように
住む場所を変えていくところ。
なんて、自由なんだ。
もしかしたら、この頃から、
モノが少なくて、身軽な感じに憧れていたのかもしれません。
その頃の私の考え方は、一度、まっとうな道(正社員でまともなサラリーマン)から
道をそれてしまうと、もう二度と元には戻れない。
新卒で就職して、キャリアを積み上げていないと
生きてなどいけない。
なんだか、そういう固定観念がありました。
そして、当時は、自分の荷物をスーツケースひとつだけに
入れるなんて絶対に無理。
よろいをまとった私は、自由な鈴子が羨ましいと思いながらも、
やはり、そんな身軽な道を、到底、自分は歩けないと思った記憶があります。
当時は、ミニマリストなどという言葉は無かったのですが、
鈴子は、なかなか究極的なミニマリストだなと思います。